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定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

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定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

契約の、定型的な内容をあらかじめ定めておく約款。不特定多数の利用者との契約を定型的に処理するためにあらかじめ作成しておく契約条項になります。
今回は定型約款の定義や要件について解説します。

約款とは

定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

約款は「やっかん」と読み、多数の相手と同一の内容で結ぶ性質の契約条項を、あらかじめ定型的に定めておくものです。
多くは運送・保険・旅行・証券取引などの取引で用いられます。問題が生じた場合には約款の内容にしたがって処理を進める為、契約と同じく大切な役割を果たしております。
定型の契約条項を約款にまとめるのは、多数取引をする場合において、個々に契約内容を決めていくのは非効率的であり、管理も煩雑にたるためです。
その為、不特定多数との契約をする取引において、あらかじめ定型の契約条項を約款として定めておくことが認められております。
このような観点より、約款は契約書と同様に相手方との法的効力をもちます。
言葉の語源としましても、「約」には取り決めるという意味があり、「款」には法令などの項目の意味がございます。
具体的な例では、先に用いられる業界を少し紹介はしておりますが、運送における運送約款、保険の契約での保険約款(生命保険約款)、旅行業での旅行業約款などがございます。
約款は契約の条項として扱われるもので大切ではございますが、上述の例を想像いただいて感じていらっしゃる方も多いかと思いますが、大抵は、細かい文字が並べられた面倒そうな書類、といった印象が強いかもしれません。よって、約款を提示されても、読んでいなかったという方もいらっしゃるかと思います。
しかし、トラブルの際には約款に基づいて処理がされることになりますので、思わぬ不利益を被らないように注意しておくようにしましょう。

民法改正による変更点

定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

2020年4月1日に施行された改正民法。この民法改正の際に約款に関して規定が整備された経緯がございますので変更点として、改めてご紹介いたします。

定型約款の定義

こちらは後ほど詳しく解説いたしますが、民法の改正により「定型約款」が改めて定義されました。
定型取引と定型約款という定義を用いて解説を加えさせていただきます。

みなし合意の成立

改正民法によって定義づけられた「定型約款」に関する規定。この規定の中では、定型約款の内容へ条件に当てはまる場合は合意したとみなされるという点も規定されております。
この、みなし合意の成立についての規定により、該当する取引における定型約款の個別条項についても合意したとみなされる場合について規定が加えられました。
こちらも後ほど詳しく解説させていただきます。

変更に関する規定

約款は、不特定多数の利用者と定型的に処理するために用いられますので、様々なケースを想定して作成されてはおります。
しかしながら、昨今はVUCA(ブーカ)の時代とも言われますように、将来を予測するのが困難な時代とも言えます。その為、時間の経過に伴い、約款の内容に変更を加える必要が生じることは充分に考えられます。
そこで、民法改正にて、約款に変更を加える際の規定についても定められました。
こちらも後ほど詳しく解説させていただきます。
※VUCAの時代:先行きが不透明で、将来の予測が困難な状態を意味し、常識を覆すような社会変化が次々と起こる時代という意味で用いられます。

定型約款とは

定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

それでは、改正民法によって定義された「定型約款」について解説いたします。
定型約款とは、「定型取引において、契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体」となります。
ここでいう、定型取引についてが、定型約款のひとつの定義となります。
定型取引の定義を踏まえて、定型約款の要件について確認してみましょう。

定型取引の要件

「定型約款」についての要件を解説する上では、まず、「定形取引」について解説する必要がございます。
そこで、定型取引としての要件を満たす為の2つの観点から解説させていただきます。

不特定多数要件

まずは不特定多数要件です。
特定の者が不特定多数の者を相手方として行う取り引きとするのが不特定多数要件です。
不特定とは、相手方の個性に着目した取引は該当しないことを明示しております。
その為、事業者間の取引などにおいては、この不特定多数要件に該当しない事となります。

合理的画一性要件

「その内容の全部又は一部が画一的であることがその双方にとって合理的なもの」であることを「合理的画一性要件」といいます。
こちらは、一方の当事者が準備している契約条項を、そのまま受け入れて契約締結することが取引の通念上でも合理的であるといえる取引を意味します。

定型約款の要件

まず、定型取引の要件について解説いたしました。
定型約款とは、ご紹介しました「不特定多数要件」と「合理的画一性要件」を満たした場合の取引を「定型取引」と定めた上で、定型取引において、「契約の内容とすることを目的としてその特定の者により準備された条項の総体」のことを定型約款と定義しております。

定型約款に該当する場合に適用される規則

定型約款とは?民法改正による定義や要件を解説!

定型約款に該当した場合に適用される規律について大きく4点を解説いたします。

定型約款のみなし合意

規律についてまずは「みなし合意」について解説します。
契約する相手方が、定型約款に定める子熱の条項について認識していない場合においても、個別の条項に合意したものとみなす「みなし合意」について、改正民法では第548条の2第1項にて下記のとおり定めております。
それは、次の要件のいずれかを満たして定型取引の合意をしたときには、定型約款の個別条項についても合意をしたとみなすとするものです。
要件1.定型約款を契約の内容とする旨の合意をしたとき
要件2.定型約款を準備した者があらかじめその定型約款を契約の内容とする旨を相手方に表示していたとき
ポイントとしましては、この要件は両方を満たす必要はなく、いずれかの要件を満たしていれば足りるという点です。

不当条項規制

みなし合意が成立する要件についてみてきました。
しかしながら、一方の当事者が決めた約款の内容において、相手方の合理性や利益が保障されるものではありません。
そこで、改正民法では次のように定めることで、「みなし合意」の対象とせず、契約の内容として組み入れられない要件を規定しております。
「相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして第一条第二項に規定する基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす。」(改正民法548条の2第2項)
この要件を不当条項といい、上述の条項を切り分けると、大きく2点が掲げられております。
①相手方の権利を制限し、または相手方の義務を加重する条項
②定型取引の態様及びその実情ならびに取引上の社会通念に照らして信義則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるもの

定型約款の表示義務

定型取引を行う場合において、約款は、契約締結前に必ず提示するというものではありません。
しかし、相手方から請求があった場合には、遅滞なく、相当な方法で表示しなければならないことを「定型約款の表示義務」として定められております。
相当な方法とは、書面の提示に限らず、電磁的記録としてメールやホームページの該当ページの参照先の提示がございます。
また、定型取引の合意前に、約款の開示情報を求められた場合で、正当な事由なく開示を拒んだ場合に、みなし合意の規定が適用されないことも定められております。

定型約款の変更

定型取引はその性質上、継続的に行われていく前提がございます。その中では年数の経過により内容を変更しなければならない事も当然ながら発生します。
このように、定型約款へ変更が必要となった場合、契約しているすべての利用顧客に対して同意を得る必要があるかどうかの疑問を持たれる方もいらっしゃるかと思います。
そこで、改正民法では、定型約款の変更についても、次の要件に該当する場合においては、当事者間の個別の合意を必要とせずに変更することができることを定めております。
① 相手方の一般の利益に適合するとき
② 契約した目的に反せず、変更の必要性、変更の内容の相当性、変更条項の有無・内容その他の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき
なお、変更を行う場合は、効力の発生時期を定めて、変更する旨とその内容、発生時期などについて適切な方法をもって周知することとなります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
継続的な取引で定型的な内容を定めるうえで定型約款は合理的で大切な役割となります。
この性質上、電子化して対応するのも合理的で業務の効率化をはかるうえでも、電子化しておくのが望ましい一つといえます。
約款の電子化と合わせ、そもそもの契約においても電子化すれば、より一層、業務を効率的に進めることが可能となります。

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宜しければ合わせてご参照ください。

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記事執筆者 / 記事監修者

DX-Sign メディア編集室

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ITbook XCloud株式会社マーケティング部 時田

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